どうも。新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse3」を、とりあえず何とか開業いたしました店主いけのです。
定常的な経営状況を把握するに当たり、飲食店の場合、お客さんの給料日や支払いの締日と言った月ごとの状況もさることながら、曜日による違いの方が重要と思われ、週単位で経営を考えていきたいところです。
なので、先日3月27日で3月分4週間の経営を終えまして、概況の報告です。
(対目標達成率)
3/ 1~ 6の週 客数:81% 客単価:71% 売上高:57%
3/ 8~13の週 客数:71% 客単価:60% 売上高:43%
3/15~20の週 客数:81% 客単価:66% 売上高:54%
3/22~27の週 客数:109% 客単価:71% 売上高:77%
3月平均 客数:86% 客単価:68% 売上高:58%
※2月の最初の3日間は変則的なため割愛。
収入側だけでなく、本当は支出側についても、そろそろ初期投資の支払いも終わりつつありますし、光熱費等の月単位で発生する経費も揃ってくる頃なので、証憑類を整理して、もう少し細かく利益率等、算出していきたいところですが、とりあえず、収入側の概況まで。
…いや、コスト削減なんて誰でもできるんだよ、売上つくるのが経営だぜ! とか、あんま、そういうポジティブな人間でもないので。
おおまかな収益状況としては、当初予算に対し、支出の内訳を材料費率35%、人件費率(ワーカー分)30%、固定費30%、利益(経営者・投資家分)5%と算定し、材料費は売上減に応じて十分圧縮できている、と仮定すれば、
58 (%) = 35×0.58 + 所得 + 30 (%)
所得 = 7 (%)
i.e. 当初目標所得(ワーカー+経営者+投資家=35)の20%
ということで、引き続き、死にはしないけど、人を雇う余裕はなく成長の余地もない状況が続いております。
この、所得がゼロでない状況を損益分岐点を越えている、とは絶対に言いたくないところです。
少なくともワーカーとしての自分に給料を払い、投資家としての自分に初期投資分を返済し、その上で利益が出ている状況を損益分岐点と呼びたい。
そうしないと若い子を雇って成長させ、街を変えていく次の一手に投資することができないから。
収入状況について、細かく見ていくと、先週3月最終週は年度末ということで、前職の職場の皆さんの送別会や企業経営者団体の会合等が近隣であり、遅い時間を中心に多数、ご来店いただきました。
しかし、客単価については若干の増加傾向にあるものの、引き続き目標値まで遠い状況が続いています。
来店時間別や品目別のオーダー数等も本来であれば、少し検証が必要なところですが、ざっくりとした印象では、どうしても遅い時間、2軒目、3軒目での利用が多いため、フードのオーダーが少ない印象です。
フードメニューについては、少なくとも点数の上では、十分な数を確保できたのでは、と考えているところですが、「バー」的な利用が多いため、オーダーに結びついていません。
それとも、品質やメニューの表現等、何か食指を誘わないものがあるのか。
具体的な客単価のギャップを埋める方策としては、おおよそ
- ビールをレギュラーサイズでもう1杯
- ビールのスリムサイズ1杯+つまみ1点
- つまみ2点
- がっつりしたフード1点
のいずれかの受注増が必要な状況です。
もちろん、これはあくまで平均値での単価計算のため、実際には、フリーミアム的な、つまり、低単価のお客様と高単価のお客様のベストミックスを探る、という道もあるのだとは思いますが。
あるいは、客単価の向上を狙わず、もう客単価ははこの程度と受け止めて、回転数を上げていく、あるいは飲食以外での収入源確保にシフトしていく、という道もあるかとは思います。
また、前回も書いたとおり、お通しをつけるとか、商品単価を見直す、といった客単価の底上げについてもご指摘をいただいているところですが、この点については、あくまでもバー的な利用ではなく、食事ができる店を目指す、という方針からは、当面、手を付ける予定はありません。
個人的には、食事目当ての来店者が普通に食事をする設定では、現実的な価格であると思うし、固定費の分担さえクリアすれば原価計算上も無理な価格設定でもないので。
当座の対策として、対応方針1、2のビール発注増に対する部分として、4樽程度で想定していたクラフトビールについて、現在、試験的に6樽体制まで増加し、発注の分散具合等、見ております。
6種類あることで、もう1杯のオーダーが伸びるのか、あるいは在庫が長期化してコンディション維持が困難になるのか。在庫管理リスク低減のため、当面、樽が大きい輸入ビールは控える予定ですが、小さな樽で回す場合の発注タイミングの適性化と、送料負担についても検討の余地があると思います。
フードについても、不人気メニューの廃番、新規メニューの追加、在庫及び仕込みの適性な管理等、留意して進めていきたいと思います。
特に、昨日、水曜日の営業では、食事目的でのご来店いただいたグループがあったところですが、「オススメで」とのオーダーに、低単価商品中心の提供となったこと、カレーが在庫薄で提供できなかったこと等、食事中心店に転換していく上で、課題は山積となっております。
今後とも、よろしく、お願いいたします。