Beerhouse3営業日誌

ものづくりの街、新潟県三条市でビール屋はじめました

酸味のあるビールを飲んだことありますか?

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  どうも。新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse³」を、とりあえず何とか営業しております店主いけのです。

 

 ちょっと変わったビールのご紹介。

 

 現在、世界で広く飲まれている「普通のビール」は、今から150年ほど前、世界で産業革命が進み、都市の労働者が増える中で、気楽に飲める酒として、ちょうど当時、大量生産が可能になった南ドイツ・バイエルン発祥のライトな「ラガービール」が広まったものです*1

  20年前の日本の地ビール・ブームでもビールと言えばドイツということで、主にドイツ系のビールが紹介されていました。

 

 一方、アメリカでは「クラフトビール」として、主流のラガービールと同じように、水、酵母、大麦麦芽、ホップを材料としながらも、麦芽やホップの違いで個性が出るイギリス系のビールを中心にドイツ系以外のビールが盛り上がりました。

 中でもホップの個性が強烈な「IPA」が現在、日本をはじめ多くの国に広がっています。

 

 ところかわってベルギーや北ドイツでは伝統的に、酵母の品種や発酵過程に特徴のあるビールづくりが生き残っており、最近、クラフトビールの世界では、これらのビールが脚光を浴びています。 

 ルイ・パスツールが発酵は酵母の働きによるものだと明らかにして以来、一種の「雑菌」だと考えられ、なるべく排除されてきた菌種が混入やすい地域で、それらの風味を活かしたビールの伝統が続いていたのです。

  

 これらのビールの目立つ特徴としては、多くの場合「酸味」が存在します。

 酸っぱいビール、と聞くと多くの人は身構えてしまうかもしれません。

 ただ、白ワインや日本酒、あるいは一部のビールに加えるレモンやライムのように、バランスの取れた酸味は、のどごしをスッキリさせる効果もあります。

 

 アメリカのクラフト・ブルワリーによる酸味を活かしたビールをビン、缶でいくつか取り揃えてみましたので、是非、この機会に挑戦してみてください。

 

 

 酸味の効いたビールの主なジャンルは以下のとおり。

 

 【ベルリナー・ヴァイセ】

 同じドイツの白濁した小麦のビールでも南ドイツのヴァイツェンに対して、酸味が特徴のベルリン発祥のヴァイセ。

 現地では、酸味を和らげるためにラズベリーなどのフルーツシロップを足して飲むことが多いようですが、クラフトビールでは醸造の時点でフルーツを投入することが盛んです。

 

【ゴーゼ】

 北ドイツ・ゴスラーで生まれ、その後ライプツィヒで人気を博した小麦と乳酸発酵が特徴のビール。さらに塩とコリアンダーを使用するため、ドイツの「ビール純粋令」にはそぐわないが例外的に地域限定で醸造されつづけてきた。

 

ランビック

 ベルギーのブリュッセル近郊で醸造されるビールで、かつて果樹地帯だったために、空気中に生息する多様な酵母を活用した酸味のあるビール。現在では果樹畑が減ってしまい、古い醸造所内に棲みついた菌が重要となっており、醸造所を建て替えてしまうと二度と同じ味にはならない、とも言われる。

 複数年にわたって醸造したものをブレンドするグーズや、サクランボやベリーを漬け込んだフルーツ・ランビックなどもある。

 

※今回はランビックの用意はありませんが、ランビックを意識したフルーツビールはあります。

 

【セゾン】

 水道が普及していない時代、ベルギーの農場で夏場の水代わりに仕込み、季節労働者に振舞われた素朴なビール。別名、ファームハウス・エール。独特のセゾン酵母によるスパイシーな雰囲気と水代わりになる軽快な飲み口が特徴。
 

【ワイルドエール】

 醸造所周辺の果実などから採取した野生酵母(Wild Yeast)を利用したビール。ランビックなどのベルギー系のビールをイメージしたものが多いが、利用する酵母やベースとなるビール・スタイルにより、味わいの幅は広い。

*1:一部のビールはチェコにルーツを持ちますが、当時のチェコ、特にドイツとの国境周辺は神聖ローマ帝国崩壊後もドイツ系住民の多い国でした