どうも。新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse³」を、とりあえず何とか営業しております店主いけのです。
朝から軽い気持ちでライヴ動画を見始めたら、2時間後、打ちのめされている。
皆さんは、暗黒地下メタルプロジェクト、Probot(プロボット)の首謀者、デイヴ・グロールをご存知だろうか?
メタルファンなら誰でも知っている、メタルファン以外は誰も知らない、80年代地下メタルの英雄たちに、自らファンレターを送り、そのバンドの新曲風の楽曲を書きおろし、ヴォーカル(とその英雄の担当楽器)以外のすべてのパートを自分で録音したのが地下メタル大好きバカ、デイヴ・グロールだ。
そろそろ2作目、作りませんかね?
- アーティスト:プロボット,エリック・ワグナー,キング・ダイアモンド,クロノス,マックス・カヴァレラ,レミー,マイク・ディーン,カート・ブレット,リー・ドリアン,ワイノ,トム・G・ウォーリア
- 発売日: 2004/03/24
- メディア: CD
もう少し、音楽に詳しい人だと、その80年代のメインストリームにあったハードロック/ヘヴィメタルの時代を打ち砕いたシアトル出身のバンドでドラムを叩いていたことも知っているかもしれない。
しかし、そのバンドは、商業主義に毒された80年代ロックシーンを批判し、地に足の着いた、リアルなロックを標榜しながら、結局は自分たちも商業主義にからめとられ、ロックスターに祭り上げられていく中で、その大きな矛盾に悩んだヴォーカルが、1994年4月、自ら27歳クラブに加入して、突如、頓挫してしまう。
早くも94年秋には次のバンド、Foo Fighters(フー・ファイターズ)に取り掛かり、成功への道を歩み始めたデイヴだが、新バンドではフロントマンとして聴衆に向き合う、ロックスターとしての自分と、リアルな普通の人間としての自分のバランス、と言う課題について、友人との別離は、デイヴにどれだけの重みを与えてきただろう。
そのデイヴ・グロールが、ライヴ産業がなぜ重要で、失われるべきではないのか、について、熱量のこもったコラムを先日、The Atlantic紙に寄せていた。ロッキング・オンに抄訳があるが、英語ができる方は是非、デイヴ本人の文章を読むことを勧めたい。
デイヴは、スーパーヒーローに見えるけれど、実際には普通の人間である自分たちと、会場に足を運んだファンとが、声を張り上げ、汗を飛び散らすことで、あの空間を一緒に作り上げるのだ、と力説する。
だから、ライヴはなくならないし、きっと戻って来る、と。
そして、今日の早朝、Foo Fightersの2008年ウェンブリー・スタジアムでのライヴ映像が公開された。
友人との別離、そして新しいバンドの結成から14年。数々のライヴをこなしてたどりついた、イギリス最大の会場を埋める8万人の聴衆。
MCの端々に、そして、ずっと歌ってきた歌詞も改めて聴けば、そこにデイヴの、自分も観客と同じように1人の音楽好きの普通の人間であり、今、この場を皆で作り上げているのだ、という偽りのないメッセージが続いている。
Foo Fighters - Live at Wembley Stadium (2008)(Full Concert)
Foo Fightersの来日公演が現状、いったい、いつ行われるのか分からない。だけれど、それを是非、見たいと思った。実は、今までフェスとかでも、裏のマイナーバンドを見たりしていて、一度も見たことがない。
…と言うか、まあ、本音は、Probotで2ndアルバムとライヴを期待したいところなんだけど…?