どうも。新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse³」を、とりあえず何とか営業しております店主いけのです。
タイトルのとおり…というか、タイトルは少し正確じゃなくて、正確に言うと、カップヌードル「味噌」を戻すお湯の量320ml全量をコーヒーで戻してみた、です。
深煎り系でやや苦目のコーヒー20gをペーパードリップで抽出。
カップヌードルに注いで、待つこと3分。
実食!
※すみません、なんかピントがラーメンに合ってないですね…
…とここで問題発生、カップヌードル「味噌」を食べるのが久しぶりすぎて、ベンチマークとなるオリジナルの味を全然、覚えてない…。
まあ、一般的な味噌ラーメンと比較して、香りとスープはゲテモノ感なく、普通にウマい。ただ、麺を食べるときに麺に絡んだスープから、少しコーヒー由来の苦味というかエグ味がバランス悪いですかね。
この辺りは、コーヒーの、豆の選択、抽出方法、濃さとかに変更の余地がありそうです。
そもそも、全量コーヒーではなく、アメリカーノみたいに、やや濃い目のコーヒーとお湯で戻してもよいのかもしれません。あるいは普通にインスタントコーヒーをトッピングとして振りかける、とか。
焙煎系の香り
で、なんで、こんなことをやろうと思ったか、というと話はややこしいのですが、元々はカレーの研究から。
日本式の本格カレーでは小麦粉とカレー粉を炒める工程があるんですが、あれは何のためにやるんだろうと考えていたら、水野仁輔さんの2017年の記事に行きあたった。
あれは焙煎香を加えたいのだ、と。そして、その香りはカレー粉を炒めなくても、玉ねぎとかを焦がしたらよい、と。
で、ここで思いついたのが、昔から日本式のカレーで隠し味としてよく言われるコーヒーやチョコレート、あるいはビール屋的にはスタウトなどの焙煎系ビールを入れる手法のこと。
これらを入れる理由として、しばしば苦みを足すことで味に奥行きを出すのだ、と言われているけれど、これ、そうじゃなくて焙煎系の香りを足したいだけじゃね?
そしたら、カレー以外にもロースティな香りを加えたら風味が増しそうな食べ物として、たとえば、味噌ラーメンもあるよねぇ、というのが今回の実験の趣旨でした。実際、焦がし味噌の味噌ラーメンとかもあるっぽいですし。
味覚と嗅覚
ちなみに当店ではちょいちょい話していますが、人間の嗅覚は味覚よりも圧倒的に繊細なので、実は人間がおいしいと思ってる味の結構な割合は、実は、味覚じゃなくて嗅覚由来だったりします。
味覚も嗅覚も、本来的には人間が生きていくために必要な栄養と毒をより分けるためのセンサーですが、嗅覚は食べる前に、より遠くから探し出せるのに対して、味覚は食べた後でもっと食べるか止めておくかの判断にしか使えないので。
有名なところでは、カキ氷シロップは全部ただの砂糖水だけど、色と香りでバリエーションを出してる、とか。
この辺の話は、僕はだいたいマギー先生の本で読みました。
そういえば、こういう本も買ってあって、買ったまままだ読んでない。