Beerhouse³ 営業日誌

ものづくりの街、新潟県三条市でビール屋やってます

ジャズのことはよく分かりませんが

 どうも。新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse3」を、とりあえず何とか開業いたしました店主いけのです。

 

 高校くらいから音楽的嗜好について、クラシックとかジャズみたいな、ちゃんとした音楽を聴いてる人間だと思われることがたまにあります。

 

 メタルしか聴きませんけど。

 

 こないだネットをさまよっていたら、西山瞳さんというジャズ・ピアニストの方が、メタル・カバー・アルバムを出しておられる、とのこと。先日は、Iron MaidenやBabymetalのライヴにも参戦され*1、さらに連休中、メタル系のライヴ活動とかを少しやってらっしゃったらしい。

 

www.hmv.co.jp

 

 すみません、ジャズ方面に全く疎いので、西山さんという方を存じ上げなかったのですが、幼少のころからクラシック・ピアノをやっておられて、その後、メタル、プログレ経由でジャズに進んでプロデビュー、と。

 世代的なことを考えると、だいたい似たようなところを聴いておられた、と思うので、まあ、選曲や上記インタビューでのコメントは、なるほど、という印象です。

 

 で、似た世代のベーシストとドラマーに声をかけたトリオ・メンバーのイニシアルが、NH、OR、HMで、つなげると、NWOBHM*2に似ているね、というのがアルバム・タイトルの「NHORHM」と。

 

 

 聴いてみた。

 


Fear of the Dark (Iron Maiden) / Hitomi Nishiyama "NHORHM"

 

 うーむ、うちの店で流すなら、やっぱり、こっちですよねー。

 


Iron Maiden - Fear Of The Dark (Live At Donington Park)

 

 流さないけど。メタル自粛だし。

 

 感想としては、上記インタビューに出てくる、

 

(生粋のHR/HMファンからすれば)「ジャズはオシャレなただのBGM」とか、ちょっと敷居の高いものだって思っている部分もある

 

って印象を拭えなかったです。ライヴで聴くと、もう少し面白いんかなー。

 

 まあ、逆に、ジャズ畑の人から、メタルに対して、マーティ・フリードマン

 

 「ジャズの演奏者はメタルを音楽として認めてくれない」

 

って印象を払しょくしてもらう機会となるアルバムであるなら、ありがたい話ですね。

 

 19世紀末から20世紀初頭の欧州文学とか読むと、クラシックが保守的な終わった音楽として否定されていて、それに対して、新大陸アメリカ発信の新しい、感情表現豊かな音楽としてのジャズを聴くのが、新しい世代の知識人のあり方だ、みたいな文脈は、しばしば目にするんですけども、20世紀末から21世紀に生きてる人間として、ジャズはピンと来ないんですよねぇ。

 別にジャズが時代の中で高級化したのではなくて、元々、ジャズを支持していた19世紀末の欧州知識人とかって、まだまだ特権階級であって、今日的な意味での一般市民ではなかった、ということなのかもしれませんけど。

 

 いや、もちろん、19世紀末欧州文学を一応、さらっとでも読んでる自分も、果たして現代日本で普通のクラスタに所属してるのか?って疑問もある訳ですけども。

 

 何しろ、一般的にアホのための音楽だと侮蔑されがちなメタルについても、都市経済学者、リチャード・フロリダ先生によれば、豊かな国にしか根付かない音楽だそうですのでね。

www.citylab.com

 

  あー、リチャード・フロリダ先生の本は、そのうちちゃんと読み直します。読んで、ここに何か書きます。

 

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クリエイティブ都市論―創造性は居心地のよい場所を求める

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*1:ガチじゃないですか…

*2:New Wave Of British Heavy Metal。1980年代初頭のイギリスでのメタルのムーヴメント、と言うか、現代用語で、メタルというジャンルを指すときは、コレ以降の音楽を指す。代表的なバンドは、Iron Maidenなど