どうも。先日、日本初の9月に40℃を記録した新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse³」を、とりあえず何とか営業しております店主いけのです。
今年2020年のように、西暦が5の倍数の年の10月1日は、国民全員の生活状況を問う国勢調査が行われます。私も先ほど、オンラインで回答しました。
なお、最後の職業欄が少し迷いましたけど、参考までに、お勤め先の業種については産業分類、職場内での職種については職業分類という統計用の分類があります。
さて、この国勢調査、わざわざ全員が答えて一体、何の役に立つの…? という向きもおられるかと思います。
統計については、しばしば、
「お前はみそ汁の味見をするのに鍋を全部飲み干すのか」
というタトエが用いられますが、一般的には、サンプリング調査、一部の人にだけ聞くことで、全体の傾向は読めるものです。
ただ、まあ、ごく小さい地域や集団の微妙な傾向も読めるのが、全数調査のメリットかな、と思います。
で、そういう統計を取って、国や、皆さんがお住いの各自治体がどれだけ政策立案に反映させているかは、その自治体職員の統計リテラシによる、としか言えません。
国は、さすがに統計分析の専門職員もいると思うんですが、国レベルの政策になると、たいていの場合、それこそサンプリング調査で十分ながします。
とはいえ、政策立案に役立っているかどうかは別として、私のような統計分析マニアは、遊び道具が充実して嬉しいので、皆さんに是非、きちんと回答をしていただきたいところです。
過去のデータは、この辺から落とせます。
たとえば、下の図は、三条市の5歳階級別人口移動のグラフ。
生まれた年ごとに5歳ずつの集団をつくり*1、5年ごとの国勢調査の時点で、三条市に留まっているか、出て行っているか、新しく入ってきているかを見たもの。
明らかに見える点の1つは、1971-75年生まれをピークにして、0-5歳人口、つまり、三条市で生まれる子供の数はどんどん減っている。その数、いまや半分以下。
まあ、減少幅は狭まっているようにも見えますが、とはいえ、1966-80年生まれに比べて、2015年時点で30-34歳の81-85年生まれですら圧倒的に人口が少なく、今後は親世代の減少が不可避。
見える点の第2は、各年代とも15-19歳、20-24歳で人口が大きく減る。国勢調査が5年に1回のため見えづらいですが、要するに高校卒業後、進学なり就職なりで三条を出ていく人が多い。
大学在学中だと、親元に住所があることにして回答している家庭もあるかと思われ、大学卒業まで人口が減っていくようです。
で、ここからは本来は詳細な分析が必要な部分ですが、66-80年生まれに関しては、20代後半で人口が増加に転じてきた。
これは、進学・就職していた人が三条に帰ってくる場合の他、たとえば就職や結婚、住宅の新築などを機に三条市内に転入してくる市外出身者も含まれます。
そして、次の81-85年生まれは20代後半では増えなかったのが、前回2015年調査の30代前半で大幅に増えている。
ということで、今年、2020年調査で注目したい点としては、5年経って30代後半になった彼らの人口は増え続けるのか横ばいになるのか、続く86-90年組は増えるのか、そしてこの辺の世代が親になって出生数はどうなっているか、といった辺りですね。
なお、この数字は、戸籍や住民票で管理できるんじゃないの、という気もするんですが、年齢階級別に統計を取るのは結構、面倒くさいっぽいです。
一応、都道府県単位で推計値を出してはいるんですが、まあ、これが楽観的過ぎて5年に1回の国勢調査のたびに大幅に減少するハメになっており、まったく信用できない。
マイナンバー制度とかが充実して各省庁や自治体の持っているデータがヒモ付けされていくと、かなりリアルタイムに近い集計も可能になるのかもしれませんが。
なお、冒頭の写真にチラっと映っているのは、本日の作業用BGM、オーストラリアのメタルコア/デスコア・バンド、Make Them Suffer(あいつらを苦しませろ)の2020年発売最新4thアルバムです。10曲入って35分! 短い!