Beerhouse³ 営業日誌

ものづくりの街、新潟県三条市でビール屋やってます

ヒマなので映画を見ている(13)「ドント・ルック・アップ」

 どうも。新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse³」を、とりあえず何とか営業しております店主いけのです。

 

 9月に続き、1/21(金)~2/13(日)の間、新潟県から時短要請が出され、さらに今回は酒の提供も自粛、ということで店自体を休んでおります

 てことで、前回以上にヒマなので、ネトフリ再開して映画をマトメ見する。

 

 今回はネトフリ・オリジナル、限定公開で話題の「ドント・ルック・アップ」、見ました。まあ、言うほど、社会派、政治的でもなくて、普通にパニック映画、ディザスター(災害)ムービーかな、と。

 

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【あらすじ】

 天文学部の大学院生ケイトはある夜、地球に接近する未知の天体を発見する。指導教授のミンディたちと検討すると、それは間違いなく60日後に地球に衝突し、恐竜絶滅以上の破滅をもたらす彗星だった。NASAに連絡を取り、大統領への直言まで漕ぎつけた二人だったが…。

 

 

 原案のデイヴィッド・シロタはジャーナリスト出身で、政治家のメディア戦略や、民主党バーニー・サンダースの大統領選で演説のライターなどをやった人。脚本、監督は社会風刺でも知られるコメディ番組「サタデー・ナイト・ライヴ」出身で、コメディに限らず「マネーショート」などの社会派映画も撮っているアダム・マッケイ。

 

beerhousecubed.hatenablog.com

 

 

 さらに、レオナルド・ディカプリオや、メリル・ストリープなど、普段から左翼的な発言、活動で知られる俳優陣も出演していて、元々は、地球温暖化対策のメタファーとして企画されたようですが、時節柄、COVID-19対策についても同じだよね、といった感じで話題になっているようです。

 

 支持率と選挙しか考えない政治家、スクープや視聴率だけを気にするメディア、金の力で政治に介入しようとするIT長者など、問題の本質から目を背け、状態を悪化させる人たちを皮肉る一方で、数学的な正確さに捕らわれて分かりやすい説明ができない学者、上滑りの社会運動をするだけで政治に食い込めない反政府活動家とかも、対等に軽蔑しているように見えました。

 

 好き嫌いや期待では科学的事実は揺るがない、現実を直視して、迫りくる彗星を見上げろ(Just Look Up)という学者のスローガンではなく、狂人たちに振り回されるな、我々の生活は前進している、空を見上げる必要はない(Don't Look Up)という反対派側のスローガンをタイトルにしたのも、そういう皮肉なんでしょうかね。

 

 

 ただ、本当の社会派映画であるならば、では、我々はどうすべきか、まで踏み込んで描くべきではないかと思いました。

 

 描いてないからこそ、一人一人がどういう行動を取るか考える契機になる、という見方ももちろん、あると思いますが。

 

 個人的には学会などの学者同士のネットワーク、異分野の学者たちとどういう対策が可能かを検討する集合知、それらを実現するために大統領一人ではなく、政府高官から政治家までを巻き込む活動などが……そこを描き始めると、映画として散漫になるのは理解するのですが、実際に必要な行動で、力点を置いて描くべきことはそこであり、だからパニック映画であって、社会派映画ではないのかな、と思った次第です。

 

 あと、彗星衝突と、温暖化、COVID-19の違いは、彗星衝突の場合、危機回避は一人ひとりの生活者に取れる対策はほぼなく、政治であれ大企業であれ、大きな権力が正しい行動を取ることを信じるしかないのに対して、温暖化や感染症は一人一人の行動が事態に影響を与える、という点でも共通する要素はあるけど、ちょっと違うのかとも感じました。

 一人一人にやれることが少ないので、大衆は無辜で、断罪する必要がない、というのも映画としてはプラスなのかもしれませんが。

 

 

 次。宇宙をめぐる現場の奮闘という意味では「ライトスタッフ」を見たことないな、と思い出しましたが、例によって、ネトフリにはなかった。

 

 

 あと、前から気になってる「ゴッサム」とかのシリーズもののテレビ番組とかが充実してるので、料理系の番組とかを見るか、完全にアマプラとかに移るか、というところで、シリーズものと言えば、映画なら「トワイライト」、「ハリー・ポッター」あたりも見たことないんだよな、と思い出した。

 「サウスパーク」も微妙に7シーズンくらいは入ってるんですね。

 

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 ネトフリになさげな単発見残し映画候補:

 ・セルジオ・レオーネワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ

 ・ダニー・ボイルスラムドッグ・ミリオネア

 ・ザック・スナイダー「エンジェル・ウォーズ」

 ・ギジェルモ・デル・トロ「シェイプ・オブ・ウォーター

 ・フランチェスコ・ファラスキ「トスカーナの幸せレシピ」

 ・デヴィッド・ヴェンド「帰ってきたヒトラー

 ・クロエ・ジャオ「ノマドランド」

 ・フィリップ・カウフマンライトスタッフ

 

 

 連続ドラマと言えば、Black Veil Bridesのアンディが主演の、悪魔と契約したロック・バンドものが映画の後、さらに連続ドラマ化もされているらしいんだけど、これもネトフリにはない…。

 

 

 てことで、まだ、他にもコレ見とけという作品などありましたら、ご推薦ください。

 過去に見てた映画の傾向などは、こちらの記事で。

beerhousecubed.hatenablog.com