どうも。新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse³」を、とりあえず何とか営業しております店主いけのです。
知っていても1ミリも人生に役に立たないムダ知識。ネットとかで聞きかじった話が主なので、真面目な人はちゃんと文献に当たってね。
古代のケルト人は1年を2つの季節に分けて考えていたらしくて、夏から冬に切り替わるのが、10月31日の夜。ダイコンだかカブだかを人の顔の形に切ってランタンにして灯したらしい。アメリカではカボチャの方が手に入れやすいから、カボチャに代わったらしいけど。
一方、冬の終わり、夏の始まりは半年回って、4月30日の夜。
ワルプルギスの夜(Walpurgis Night)、などと呼ばれて、ヨーロッパ各地、特に寒い地域では現在も春の訪れを祝う行事として、火祭りなどが残っているらしい*1
4月30日の夜、ドイツでは、ブロッケン山に魔女が集まる、と言われていて、ブロッケン山を含むハルツ山地の街では近年、魔女の住む街、というイメージが観光にも利用されているのだとか。
そういうハルツ山麓の街の一つが、ゴスラー(Goslar)。中世から続く鉱山都市として、ユネスコ世界遺産にも登録されているらしい。
で、ようやくビール屋っぽい話になるんですけども、このゴスラー発祥と言われるビールのスタイル(≒ジャンル)が、ゴーゼ(Gose)*2。
小麦を使い、塩とハーブで風味をつけ、さらに乳酸発酵を使う。
いわゆるドイツの純粋令には即していないビールで、長年、周辺地域でしか認められておらず、あまり知られていなかったスタイル*3。
それが、クラフトビールの盛り上がりの中、再評価されて、現在、ゴーゼはベルギー発祥のランビックや、ベルリンのヴァイセなどと並んで、酸っぱいビールの一角を占めている。
まだドイツのゴーゼは飲んだことがないけど、多分、IPA同様、アメリカで魔改造されて劇的に進化している、気がする…。うまい…。