Beerhouse³ 営業日誌

ものづくりの街、新潟県三条市でビール屋やってます

ベルジャン・ヴィットというビール

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 どうも。新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse3」を、とりあえず何とか開業いたしました店主いけのです。

 

 久しぶりにビールの話題を書きますが、その前にヨタ話を。

 

 JR京葉線舞浜駅で降りたことが、これまでの人生で2度だけあります。

 

 京葉線自体は、前職での展示会への出展支援・視察などの他、サマーソニックをはじめとする音楽イベントなどで、海浜幕張駅に行くのによく使っていましたが。

 あと、意外と新潟から東京ビッグサイトへ行く時も、新橋からゆりかもめを使うより、東京駅から京葉線で新木場まで出て、りんかい線の方が楽だったりするのですよね。大宮乗り換え埼京線直通よりも。まあ、東京駅での京葉線乗り換えが遠い、というのは皆さんもご経験済のとおり。

 ちなみに新木場にはスタジオコーストってライヴ会場もあり、ここもたまに行きます。

 

 ともあれ、舞浜で降りた1回目も当然、音楽絡みでありまして、2002年3月のSlipknot来日公演が、今は亡き、ベイNKホール開催だったのであります。本来、2001年の秋に予定されていた公演が、ワールドツアー真っ最中に9.11テロが発生し、3月に順延、という。

 で、個人的には、3月の時点では既に就職しないで三条に帰ることが決まっていたので、なかなか感慨深いライヴでありました。

 招へい元のクリエイティブマンさんのページがまだ残っていました。

SLIPKNOT 2002


Slipknot - People=Shit (Live)

 

 ちなみに、メタルのライヴになると、大半の人が上下、黒い格好に身を包んで出かけるのが正装な訳ですが、Slipknotの場合は、さらに上記のMVをご覧いただいても分かる通り、Slipknotのメンバー自身が、上下つなぎに覆面、といういで立ちであるため、一部ファンはコスプレをしてライヴ会場に現れるのです。

 3月春休みシーズン直前の週末夕方、舞浜駅で大量の客が乗り降りする様を想像してください。ちびっ子たち、泣きだすし。そりゃ泣きますよ。

 

 で、舞浜で降りたもう1回は、ビールを飲みに行きました。

 東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドさんの100%子会社、イクスピアリが運営する同名の商業施設、イクスピアリ内に、ビール工場併設のレストランがあるのですよね。

株式会社イクスピアリ CORPORATE SITE

 

 イクスピアリさんの一事業部門という位置づけで、その名もハーヴェスト・ムーンというブランドで運営されております。レストランの方は、ロティズ・ハウス。同施設内の他の飲食施設でも飲めるらしいですが。

HARVESTMOON BREWERY 〜 舞浜地ビール工房 〜

 

 まあ、オリエンタルランドの子会社の1部門という位置づけから、クラフトビール、という定義に当てはまるかは微妙なところではありますが。

 とは言え、親子連れ以外の東京ディズニーリゾートに行くようなお客さんには、そこそこマッチした、きれいで優しい味わいの、女性受けしそうなビールをきちんと造っている印象が、個人的にはあります。レギュラービールですら、全種類を飲んだことがある訳ではないですが。

 

 今回、ハーヴェスト・ムーンさんのビールを当店で最初につながせていただくに当たり、いきなりシーズナル(季節限定)というのもアレだなあ、と思い、レギュラービールの中から何にするか考えました。

 

 で、優しい、飲みやすい感じのビールがいいかな、ということで、そういえば、当店で1度もつないだことがないスタイルの、「ベルジャン・スタイル・ウィート」に。

 

 ベルジャン=ベルギーの、ウィート=小麦のビール、ですね。代表的ブランドとしては、ヒューガルデン・ホワイト*1とかは割とスーパーとかでも売ってるので、有名かと。

 

 一般的には、ヴィット・ビアとかベルジャン・ヴィット、と呼ばれます。

 

 ベルギーは、フラマン語ワロン語の2重言語国家で、北がオランダ系、南がフランス系の言葉を使っているわけですが*2、北の方の呼び方が、ヴィット。

 ヴィットは、英語のホワイト、ドイツ語のヴァイス、と同じで、「白」という意味。南の方では、ブランシェ、と呼ばれるらしいですが、多分、フランス語のブランと変化…ですよね?

 

 英語のウィートや、ドイツ語のヴァイツェンは「小麦」で、音が似てるのは「白」と同じ語源らしいです。なので、ビールの名前としては、ややこしいけど、意味の差はあまりない。ホワイトビールと呼んだり、ウィートエールと呼んだり、色々です。

 

 小麦を使うとタンパク質のせいで混濁して白っぽくなるらしいです。あと酵母のせいもあるのだと思いますが。

 

 ベルジャン・スタイルの場合、酵母やら小麦の配合比率、小麦を麦芽化する、しないやら、他のスタイルとの細かな違いは色々とあるらしいのですが、分かりやすい特徴としては、コリアンダーオレンジピールといったハーブ、スパイスを使ってるのも結構、スッキリした味わいになる所以か、と思う次第。

 

 その辺り、ドイツ・スタイルのヴァイツェンとの違いも楽しんでいただければ…と言いつつ、実は、ヴァイツェン発注済であるものの、こちらがある程度、減るまでヴァイツェンをつなぐ予定がありませんが…。

 そして、そろそろ、アメリカン・ウィート・エールも何かつなぐ検討をしないとだなあ、と。

 

 いずれにしても、本日、残念ながら若干、曇り空となりましたが、春から夏にかけて飲むのにふさわしい、ほんのり甘さがありつつ、さわやかなビールですので、特に、女性の皆様には、一度、お試しいただければ、と思います。 

 

 よろしく、お願いします。 

*1:ちなみに、ヒューガルデンを復活させたピエール・セリスさんの話とかストーリーとして面白い。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%AA%E3%82%B9

*2:フラマン、ワロン、どっちがどっちでしたっけ?