Beerhouse³ 営業日誌

ものづくりの街、新潟県三条市でビール屋やってます

店名「Beerhouse3」に込めた思い

 どうも。新潟県三条市の中心部(まんなか)にある由緒正しき飲食店街「本寺小路」(ほんじこうじ)でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse3」を開業準備中の店主いけのです。

 

 色々と書きたいことはあるのに、書く時間がない。いや、個人事業主なのだから、時間がないとか言ってる場合じゃなく、自分でつくらねばなのだけど。

 

 と言ったところで、前回、店名の読み方を書いてから放置していました、店名の意味について(2週間も経ってしまった!)。

 

beerhousecubed.hatenablog.com

 

 まあ、タイトルには「思い」ってつけましたが、それほど大それたものではなく、どういう気分で名付けたか、くらいな。

 

 

0 どういう場所にしたいのか

  店の名前は、店が進む道、経営方針を背負っているべきだと思うんです。そもそも、なんで飲食店をやろう、と思ったか、とか、どういう店にしたいのか、って話は、またそのうち、別に詳しく書く必要があると思っていますが(と、また自分に宿題を課す、、、)。

 

 とりあえず、この場所をどんな場所にしたいか、みなさんにどのような場所だと認識してほしいか。

 

 理路整然とこの名前に決まったわけではありませんが、決めた後で振り返ってみて、多分、重要だったのは、以下の3点だと思います。

 

  1. 不特定多数の人間が適当に集まってきて、ゆるい結びつきができる場所であること
  2. 多様な価値観、多角的な視点に価値を置くこと
  3. インテリっぽいこと

 

1 人が集まる場所

 1については、店を開く理由として最も大事な点なので、別途、詳しく書く必要があると思うのですが、そもそも「都市」あるいは「街」の最も重要な機能は、「知らない人同士が出会う場所」だと思うんです。

 あるいは、「知らない人同士が出会って、お互いの情報を持ち寄ることで、新しい活動が生まれる場所」。

 そういう場所にしたい。

 なので、その意味では、「Public House」でよいと思ったのですが、日本語で「パブ」と書くと、特に三条くらいの地域では、違うタイプの店を想起してしまう。紫とかピンクのネオン看板の。少なくとも自分はそっちのイメージが強い。皆さんも、そう思いませんか?

 

 パブリックハウスじゃないなら、どう名乗るか。

 ビールを出す店だから、ビアハウス。実際、英国ではあんまり「Beerhouse」を名乗る店はないようですが、それは多分、パブリックハウスで最も一般的な飲み物がビール、というだけのことで、英国にパブリックハウスが広がる契機となった法律の名前は、「Beerhouse Act 1830」(1830年ビアハウス法)ということで一応、ちゃんとした由緒のある単語ではある。

 

Beerhouse Act 1830 - Wikipedia, the free encyclopedia

 

 他に場所を表す単語として考えたのは、人が集まってくる、という意味で、広場、アゴラ、フォルム、プラッツ、ピアッツァ、スクウェアとか。あとイギリスに行って意外と交通結節点に多いと思った地名が、サーカス。多分、街の真ん中で四角形な広場がスクウェアで、円形なのがサーカス。

 交通結節点、と言う意味では、元々、三条という街自体が、信濃川と五十嵐川の河川交通の結節点に存在するので、某・市内新聞社さんの投稿欄「合流点」とか、すごくいい名前だと思うのですが、使う訳にはいかない。

 他に日本語では、「辻」、つまり「十字路」、「交差点」と言うのも人が集まる場所を示す言葉として機能しているとは思ったのですが、残念ながら当初狙っていた交差点のカド地の物件を取り逃してしまい。

 

2 多様性

 で、2番目の多様な価値観、多角的な視点、という点。

 これも、改めて詳しく書く必要があると思っていますが、人と人が出会って話をするときに、そこから新しい何かを得ようと思ったら、まずは相手を否定しないこと、他者に対して寛容であることが大切だと思うのです。

 そのためには自分の立場、スタンスを変えてモノゴトを見つめる必要があるのではないか。俯瞰的な思考。立体的な考え。

 

 と言う訳で、単に人が集まる場所、スクウェア(正方形)を1次元引き上げて、キューブ(立方体)。

 偶然、2階建て物件だったし。まあ、思いっきり縦長の直方体ではありますが。

 

3 知性

 インテリっぽいとか、知性とかという表現が正しいかはともかくとして、多分、個人店では、店主のキャラクターは前面に押し出した方がよいと思うのですよね。いや、今後、きちんと事業化してスタッフを雇っていくにしても、事業の方向性に納得できる人を雇っていくべきだし、それはつまり、自分の根幹の価値観に共感できる人を雇っていくべきではないのか。

 

 自分の特性とは何かと考えたときに、どちらも2番目の立体的なモノゴトの見方と共通するのだけど、多分、2点あって、それは、理系出身であることと、雑多な知識を持っていること。

 

 なので、理系ちっく、かつ、物知りちっくな表現で、キューブを3乗の英語読みとして、

 「Beerhouse3 (cubed)」

 となりました。

 

 3点とも書き始めてみたら、それぞれ1エントリ分以上はたっぷり書けるネタであることに気付いて大幅に省略しましたので、今後、何かの機会に書くかもしれません。よろしくお願いします。