どうも。新潟県三条市の中心部、「本寺小路」でクラフトビールを中心とした飲食店「Beerhouse3」を、とりあえず何とか営業しております店主いけのです。
連休でバタバタしておりまして、遅くなりましたが、毎月恒例経営振り返り4月分です。
(対目標達成率)
対理想的目標 | |||
週 | 売 上 | 来店者数 | 客 単 価 |
3/28 - 4/ 2 | 66% | 75% | 88% |
4/ 4 - 4/ 9 | 71% | 76% | 93% |
4/11 - 4/16 | 54% | 56% | 97% |
4/18 - 4/23 | 53% | 55% | 97% |
4/25 - 4/30 | 65% | 70% | 93% |
4月平均 | 62% | 67% | 93% |
対現実的目標達成率 | 82% | 59% | 116% |
昨年対比 | 88% | 68% | 130% |
2017年累積 | 50% | 58% | 85% |
2016年平均 | 54% | 73% | 74% |
4月全体の特徴としては、
・客単価の改善
・客数の伸び悩み
に集約されます。
結果、トータルの売上で理想的目標の6割、現実的目標の8割、昨年対比の9割弱にとどまったことは、おおいに改善が必要な部分です。
特に、昨年1年を振り帰ってみて、11月~3月に苦戦することが予想され、その分の「貯金」を4~10月でどれだけ作れるか、という季節的構造が見えていることから、このスタートダッシュに失敗したことは大いに反省が必要です。
ネガティブ要因である客数については、3月最終週から気候が穏やかになってきたことに加え、歓送迎会シーズンに入り、ようやく冬を脱して回復基調に乗ったかと思われましたが、11日からの週、18日からの週で伸び悩みました。また最終週も連休の曜日の関係で昨年ほどの効果は得られませんでした。
ポジティブ要因である客単価については、当店の基幹商品である樽クラフトビールのレギュラーサイズを従来より増量し、合わせて33%の値上げを行ったことに尽きます(実質的には、大中小の3サイズ構成のうち、レギュラー=中サイズからレギュラー=大に変更)。
ボトルビールやフードメニューについては値段を据え置いたこと、複数杯オーダーのお客様には小さめサイズでの提供(従来サイズと同価格)を行ったことから、直近の3月との比較では平均客単価は17%の向上となっています。
本来の目的である、樽消費速度の向上による品質維持(廃棄ロスの減少)、同時提供できる樽数の増加による複数杯の飲み比べについては、詳細な分析は行っていませんが、直感的には目に見えて改善、というレベルには達しておりません。
また、ロス率削減による原価率の縮減という視点からも、4月は月末に連休向けの樽、ビンの在庫を増やしたため(本来は月次の棚卸をすべきところですが)、4月単体の原価率としては影響はまだ出てきていません。
この辺りは、今後も引き続き注視し、場合により、さらに深いレベルでの詳細な数値の確認を行う必要があります。
経営上の数字に直結しない部分での試みについては、当店をちょいちょいご利用いただいているhachiwareさんプロデュースの下、「ケークサレ」の提供を4月から週末に始めました。
ケークサレ、とはフランス語で「塩のケーキ」といった意味で、砂糖を使わずに、卵、小麦粉を混ぜた生地に塩で味付けし、野菜を混ぜた惣菜です。パイ生地を使わないキッシュ、洋風お好み焼き、のようなものといいましょうか。
本商品を投入した最大の目的は、引き続き夜7時台、食事目的のお客様が少なく、結果的に滞在時間、注文商品点数、客単価の低迷につながっていることから、これらの改善に寄与することを狙ったものです。
現状、在庫管理、ロス率低減の都合上、週末に限定しているため、客単価向上への影響としては、サイズ変更ほどの影響はないようですが、注文いただいたお客様の反応は上々であり、もう少し様子を見ていきたいところです。
また、投入後1か月間の認知は、まだ常連の皆さんにとどまっており、ケークサレ目当てでの来店、とおぼしきお客様は確認できていませんし、肝心の7時台の来店についても特段、変化は見られませんでした。
なお、SNSでの反応も上々なのですが、従来から珍しいビールを紹介したときと同様、SNSでの反応と実際の来店には大きな隔たりがある…というより、むしろ相関性がまるでないのが現状です。
当店の印象を記憶の片隅にとどめ続ける、という効果はあるのでしょうし、久しぶりにご来店いただいた際に、「このあいだのアレ」と言っていただけることも多いのですが、直接足を運ばせるまでの動機づけに至らないと結局、足を運んでいただくころには店頭から消えている、という。
7時台を中心とした食事客の誘引については、引き続き、ケークサレの継続、場合によっては、更なる新メニューの追加によって対応していく必要があります。
その他、引き続き、対応が追い付いていない課題としましては、クラフトビールは大手のビールとは全く違う飲み物であるのに、世の中の大半を占める、大手のビールしか飲んだことがない状態で「ビールは好きではない」と思っている潜在的な顧客へのアプローチが、依然、弱いところです。
ビールに興味がない方の目にどのようにして止まり、お越しいただけるか、何らか対策を打っていきたいところです。
4月の分析としては以上です。なお、5月1週目の連休、昨年と比べるともう一延び欲しいところでしたし、連休であの調子だと5月全体の実績も厳しいことが予想されます。気を引き締めて経営を進めてまいりたい。